書店で山積みになってた文庫本サイズのこの本、帯には、紀伊國屋書籍販売で雑学文庫大賞と書かれていました この手の本はもういいと立ち去りかけたのですが、この本は、パーソナリティ心理学の本だと表紙に書かれていて、手に取りました
68歳になって、今さら自分はどんな人間なのだろう?とは思いませんが、自分の半生を振り返りながら読めるのかもしれないと買ってみました
刊行は2016年 これまでに10万部が売れているとのこと いろんな人が読んでいるのだろうと想像します これからの人生をどのように生きていけばいいのかのヒントをもらいたい人、私のように振り返りながら納得感を持ちたいと思った人 色々であろうと思います
友人との食事の待ち合わせまで少し時間があり、その間に、小説以外で仕事以外の本を読んでみようと思ったのもきっかけです
心理テストが入っている
ただ読み流すだけでなく、主要な章には心理テストが入っています 直感的に答えるのですが、いろんなまとめ方をして読者を飽きさせません
第2章の「自分の性格を理解する」で、この心理テストがあります 自分の性格を、誠実性、協調性、情緒安定性、開放性、外向性という5つのアスペクトで分析しています
リトル教授は、心理テスト結果からあなたはどんな人間だと断言はしませんが、私は長い海外暮らしから、テスト結果は国によってかなりばらつきがあるのであろうと想像しました
特に、協調性はアジアの国々では美徳と考えられ教えられていますが、欧米では、外向性こそが自分のアイデンティティの表現方法だし積極的にアピールすることが個人を埋没させないために必要な行為であると教えられています
こういう背景があると、協調性はアジアの国では分析点が高く、一方、外交性は欧米の国の方が高いという傾向を持つのだと思います
性格は個体差より国別地域別の差が大きい?
実際、駐在員としてアメリカとイギリスに24年暮らすと、ほぼ自動的に、きちんと自己主張することの訓練を受けます 会社の会議では、経営者にでもどんどん批判の声が上がりますし、経営方針がわかりづらかったり皆への説明が足りなかったりすると、かなり辛辣な意見をもらいます
そういう訓練を受けて日本に帰国して、米国流に自己主張を強い言葉で執行会議等で発言すると、会議がシーンとなってしまい、自分が大失態をしでかしてしまったことに気が付きます
求められることや社会の流儀や作法が違うので、自分の社会的性格や言動もそれに合わせて変わらねばならないことの例であろうと思います
多面的な自分を受け入れる
本の中身を話すとネタバレになってしまいますので、遠慮したいと思いますが、個人的にはこの「多面的な自分を受け入れる」ということにとても共感しました
環境や経験によって、「自分の価値観や性格が変わる」ことをよしとするべきだと説かれています 仕事やシーンによって演じている自分がいたりしますが、それらも含めて全てが自分であるというパーソナリティ心理学はとても納得できるものがありました
あとがき
転職をして米国の経営責任者として赴任したときに、アメリカ人トップから、「(前任の)米国子会社の社長は、会社の経営方針を我々にきちんと伝える努力を怠っている だから我々も勝手にやらせてもらう」と言われたので、「株主である日本の本社は、米国子会社の社員に経営方針を説明する義務はない」と突っぱねました
こんなやりとりをするために採用されたのかと思いましたが、内向的な性格や協調性が取り柄だけであったらあの難局は乗り切れなかったと思います
「だったら、日本の本社には頼らないし必要ない 我々米国子会社だけでビジネスができる」と言うので、当時、現地採用の日本人総務課長に「XXさん、今の彼の発言はとても大事だから議事録にして東京の本社に送ってください」と言ったら、顔面蒼白になりました
私の嫌な性格は、こんなところで鍛えられたからかもしれないなあと思いながら読みました^^

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