新潮社の 「プレゼント」 素晴らしい7作でした

マイブーム

あなたはこの夏、本を読みましたか? 読んだ人もまだ読んでない人も、この本は読んで損のない825円でした

本の帯に、「これはこれまで小説を愛してきてくれた人へ、そしてこれから小説の世界に一歩踏み出す人へ贈るプレゼント。何気なく読んだ物語が、ふと目にした一行が、意外な言葉ひとつが、人生を大きく変えるかもしれない。現代を代表する7人の作家が「夏」をテーマに書き下ろした、驚きと切なさ、怖さと美しさ、何よりとびきりの面白さを詰め込んだ奇跡の一冊。さぁ、あなたの人生に小説という選択肢を。」というメッセージがあります

何を大袈裟な!と思いながら、スタバで友人との待ち時間までの間を過ごすために買いました ところが、この本、グングン惹きつけられます

ひとつ一つが、50ページ前後というのが読みやすいです また、読んだことのある作家とそうでない作家が混在しているのも楽しい

個人的には、自分の歳に近いかそうでないかも、読む前に確認したりして、それも興味深かったです 歳が近いと共感できるところがありそうだし、離れていると、別の感性を見られそうで、どちらも楽しめました

また、同じ直木賞受賞の作家でも、それをいつ受賞したかも、確認しながら読みました

素晴らしい7作

どれも素晴らしかったです

読書メーターの書評では、米澤穂信さんの無明が好きだという人が割とおられました 今の社会性をよく反映しているというコメントもありました 私は、米澤穂信さんは初めて読みましたが、描写がリアルで驚きました 読みながらその状況が映像として頭の中に結像しているという凄さ すごい才能だと思います

宮部みゆきさんの「真実のトランク」は、まさに宮部ワールド全開で、グングン引き込まれます そんなことありえないでしょ?と思いながら読んでも、どこかで次の展開を期待している自分がいました 作家はそれを知ってか知らずか、丁寧にかつスピード感のある展開で連れて行ってくれます 最後のシュールさは、はぁまいりましたという感じでした

町田そのこさんも、初めての作家でした 「きっとあの日の光と同じ」は自分の青春時代と重ね合わせて読んだ人が多いと思います 不器用な人の恋物語 自分が恋した人を思い出しながら読んで、思わぬ結末にジーンと来る 自分よりだいぶ若い作家さんなのに、上手いなあと思いながら読みました

梨木香歩さんの「見越しの松」は、春日八郎の大ヒット歌謡曲「お富さん」の冒頭の歌詞を思い浮かべた人もいるのでは?「粋な黒塀見越しの松に仇な姿の洗い髪、死んだはずだよ お富さん 生きていたとは お釈迦(しゃか)さまでも知らぬ仏の お富さん エッサオー 源冶店(げんやだな)」です 物語の展開は、もちろんこれとは違うのですが、ちょっと感動のラストシーンに連れて行ってくれました

あとがき

ネタバレするといけないので、あまり内容は書けませんが、どれも素敵な作品で、こういう「夏」に絡んだ7作品を集めて一冊の本「プレゼント」にする編集者って、すごいもんだなと思いました

初めての作家の作品を読んで、もっと知りたくなったところもあるし、馴染みの作家の短編は、さすがだなと思いながら展開の妙に感心したりして読みました

本を読む楽しみを教えてくれる一冊でした

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